札幌自転車日記

札幌で(古い)自転車に乗る人の日記。

パフォーマー ハイレーサー 700C キャリパー 改 USS

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以前から気になつてたリカンベント、値段が高価で試乗できる店舗も近くになかつたので縁が無いものと諦めてたところ、所有してた友人が何度か練習したものの乗れなかつたので譲らうか?といふ話になり格安で譲つてもらふことに。

この車体は元々前後車輪700Cでキャリパーブレーキなのを、前々所有者がリカンベントに必要なステアリング操作用のダボを自前で溶接した24インチ用ディスクブレーキ対応前フォークに交換して前のみ24インチ車輪でディスクブレーキ化してをり、後ろの荷台も純正品ではなく取り付けステーを2本結合して延長したものを上手くとりつけてる等かなり改造されてある。

車体が大き過ぎてバーレーのトラヴォイや後ろ荷台に積んでの搬送が不可能なので、乗つて自走して帰る為に友人に付き合つてもらひ、2時間程練習したところなんとか乗れた。

練習方法としては

  • 緩い下り坂を寝そべらずに座つたまま下り車体の挙動に慣れる
  • 緩い下り坂を寝そべつたまま下り車体の挙動に慣れる
  • 緩い下り坂を寝そべつたまま下りそのまま漕ぎ始めて漕げるところまで漕ぐ

上記を行つた

WWW上にみられるリカンベント練習方法ではいきなり漕ぎ始めずに坂道を下つて挙動に慣れるのが定番らしいが、寝そべつたまま下り始めるのは下が見えずに怖いのでまづは寝そべらずに体を上げて座つたまま足をつける状態で何度か下り、慣れたら寝そべつたままやつてみるのがよい(それでも何度か転んだ)。

そしてリカンベントでも曲がる為にはハンドルを切らないといけない訣だが、USS(アンダーシートステアリング)では読んで字の如く座面の下にハンドルがあるのでハンドルを切りすぎると座面にぶつかるし、この車体ではクランクの位置によつては前輪にクランクがぶつかるので、そもそもペタルを漕いだまま思ひ切りハンドルを切ることができない。

つまり曲がる為にはある程度速度を出した状態でクランクを前輪がぶつからない適当な位置で固定して速度が落ちすぎない程度に軽くブレーキをかけつつハンドルを切りながら車体を傾けて曲がることを意識しないと駄目で、ハンドルを切るだけで曲がらうとしてもまつたく曲がらないので注意する必要がある。

平地で発進する時は左右どちらかのペタルを塩梅の良い位置にして一番軽いギアで漕ぎ始めるのが良いとされてるが、これでは上手く平地発進できなかつたので、上体を起こして座つたまま両足で地面を何度か蹴りながら前に進み始めたところで寝そべつて足をペタルにかけて漕ぎ始めるのがやりやすかつた。

ただ、両足で地面を蹴りながら前に進み始めたところで寝そべつて足をペタルにかけて漕ぎ始めるやり方だと漕ぎ始めでハンドルを握つて力をいれる為にどうしても左右どちらかにふらつくのが難点でこれは慣れないとかういふものなのかもしれない。

 


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何はともあれリカンベントで自走することには成功した。

感想としては

  • 言はれてる程視界はよくない(寧ろ悪い)
  • 空気抵抗が少ないのでかなり速度が出る
  • 立ち漕ぎはできないが擬似的な立ち漕ぎができる
  • USS(アンダーシートステアリング)だと普通の自転車と違ひ操作感覚が独特
  • 停車は思つたより楽

WWW上にはリカンベントの利点として普通の自転車よりも広い視界を楽しめると書かれてる記事があるが、どちらかといへば自動車でいふところのオープンカーに座席を後ろに倒して乗つてるので視界が開けた感じがすると言つた方が正確で、その上、普通の自転車と違つて速度を落として下や後ろを確認するのがほぼ不可能なので、一般車道で並走してる自動車との車間距離や前方の障害物を確認するのに集中しなくてはいけなくて路面より上の視界を楽しむ余裕はほぼない(この辺は慣れかも知れない)し後方確認の為のバックミラーは必須。

普通の自転車よりも速度が出るとはいはれてるが、実際に乗つてみるとこれは本当で、巡航速度時速15Km超位の積りで走つてると時速20Km超過してをり、少ない負荷でかなりの速度が出る。

構造的にリカンベントは普通の自転車でいふところの立ち漕ぎが出来ないのだが、ハンドルを握りながら座面に背中を押し付けての擬似的な立ち漕ぎが出来るのである程度の登坂も可能。

リカンベントにはハンドルがおほまかに2種類あり、一般的なのがOSS(オーバーシートステアリング)で座面の上にハンドルがくるので普通の自転車に操作性が近いらしい。一方この車体に採用されてるUSS(アンダーシートステアリング)だと座面の下からハンドルがくるので普通の自転車と違つて腕を伸ばしてハンドルを握るのではなく、肘を曲げて腰元にあるハンドルを軽く握ることになる。先に書いた様にクランクが特定位置にあると前輪に当たるのでペタル漕ぎながらハンドルを切れないし、ハンドルを切りすぎると座面にも当たるので、ハンドルを切るのは気持ち程度に実際は車体を傾けて曲がるのだが、普通の自転車と違つて寝そべりながらクランクを前輪がぶつからない適当な位置で固定して速度が落ちすぎない程度に軽くブレーキをかけつつハンドルを切りながら車体を傾けて曲がるのが最初はかなり怖いのでこの感覚を得るのが難しい。恐らくOSSの方がこれはいくらか簡単に習得出来る筈。

意外だが停車は楽で、ブレーキをかけて速度が下がつてきたら上体を起こして足を地面につけて座ればいいだけなので発進に比べれば停車はあまり怖くない。

 

 

以上。リカンベントに乗つて1日目の感覚を忘れる前に覚書。

機会があれば独特の乗り心地を遠乗りで試したい。