札幌自転車日記

札幌で(古い)自転車に乗る人の日記。

片倉自転車 シルク キャンピング(SC-15)

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片倉自転車のシルク キャンピングを入手。かなりボロボロでロゴデカールも不鮮明、さらに退色してるが元々はオレンジ色だつたらしい事が窺へる。

前後エンド幅は実測したところ前93の後125で、手持ちの初期型ユーラシアと同じなので1970年代前半頃の5段変速向け車体と推察。

 

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四角いヘッドバッヂの真ん中にV字の意匠とシルクの紋章。

 


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ダウンチューブに残るロゴデカールの輪郭から"KATAKURA SILK SPORTS CYCLE"の文字が辛うじて読み取れる。フレームにダイナモコード内装工作はなく、パイプ各所に結束バンドで留めてある。

 


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シートチューブに残るデカール片倉自転車の特徴的なフレーム工法であるユーテクテック(低温溶接法)が使はれてることを示す。低温溶接法を使ふことでパイプに余分な熱を加へずパイプ本来の性能を引き出すのだ……といふ説明をとある自転車屋の老店主から聞いたことがある。

 

 

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シートチューブの入口周りは錆び始めてる。パイプの中を見ると錆は中までは回つてない様子。パイプはハイテンらしくシートポスト径は26.2が適合。


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キャンピング車らしいクロウシートステーにリアアウター受けは直付け、シートクイックは極東の曲りのない直クイックにサンツアーのレバーサックが被せてある。シートチューブ"JIS 6397"の刻印が何を示すのかは判然としない。

 


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以前入手したシルク キャンピング用のキャンピングキャリアを取り付けてみる……が、上手く取り付かない。

 


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荷台本体は問題ないが、サイド枠がダボの位置と合はない。どうもシルク キャンピングは年代によつて専用キャリアダボの位置が異なるらしい。

 

 

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リアも荷台本体は問題ないが……

 


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やはりサイド枠がダボの位置と合はない。

 

調べてみるとシルク キャンピングの情報を年代別に纏めて記事化したブログをみつけた

bsdc15.blog.fc2.com

入手した車体と、ブログに記載された車体色やダウンチューブのロゴ、フレーム工作の特徴が一致するので、この車体は1973年式のシルク キャンピング(SC-15)で間違ひないだらう。

また、キャンピングキャリアと同時に入手した純正サイドバッグの柄から手持ちのキャンピングキャリアは1981年式シルク キャンピングのものであることもわかつた。

キャンピングキャリアのダボの位置が合はないのは、後年式ではフレームのジオメトリに変更があり、さらにフレームサイズ違ひで2種類の車体を販売してたこと等から納得出来る。

 

 

しかしキャンピングキャリアがポン付け出来ないとなると、適当な端材を使つてダボの位置をズラして固定する必要があり、労せず組み上げるする夢が潰えてしまつた。出来るなら錆落しをして再塗装の後にロゴデカールも復刻したいが、そこまで手をかけずに雑に仕立てしまいたいのも本音。さてこれからどう弄つていかう……。