札幌自転車日記

札幌で(古い)自転車に乗る人の日記。

ブリヂストン・ワイルダム パスハンター

今回の増車、ブリヂストン・ワイルダム パスハンター(WDP-1)。

 

これはサイクルスポーツ誌ブリヂストンサイクルのコラボレーションにより企画・開発・販売されたものであるが、当時の雑誌資料を持ち合はせてない為詳しい経緯はわからない。

当時ワイルダムブランドからは以前紹介したパッカーと今回紹介するパスハンターの2車種が出た。

ワイルダムブランドが展開されてた当時のニューサイクリング誌を読むと、ワイルダム扱ひ店舗でバーナー用のガス缶が手に入るのでツーリングに便利であるといつた記事が出てくる。テントやクッカーやバーナー等キャンプツーリングに必要な用品もブランドとして地域の旗艦自転車店で販売させてた様だ。

ブランドとしては1987年の店舗用総合カタログに掲載されたのを最後に以後は掲載されてないので1987年で終売。以後は在庫品のみの販売と推察される。

終売の理由はMTBブームと、トライアスロンの隆盛によるロードレーサー人気でツーリング車種が弱くなつた(そのテコ入れとしてのワイルダムブランドもあつたのだらうが)のと、想定よりもワイルダムブランドで提案した新しいツーリングスタイルが根付かなかつたといふところにありさうだが本当のところはわからない。

 

実は当車種は数年前に入手したものの、シートポストの固着やリアエンドの変形がある等状態が酷く、放置。

今回シートポストの固着やリアエンドの変形のないフレームのみを別途入手したのでフォークの差し替へを行つて組み付け可能状態にした。

 

 

数年前に入手した車体。シートポストが固着、何故かデカール類を剥がした上に金色が塗られてあり、スナップオンとブリヂストンデカールが貼られてあつた。

部品類は概ね標準仕樣ママだつたのでフォークの他にこれらも流用する。

 

 

フォークのみ欠品した状態で入手したフレーム。1985年式。ワイルダム パスハンターのフレーム色は黄色と赤があるが、今回入手したのは黄色。

 

 

固着したフレームからフォークを移植。仮に700ホイールを入れてみたが問題なささう。


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パーツ類を移植、消耗品は交換、足りない部品を新たに買ひ足して組み付けて一応完成。


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駆動系は車輪前後以外ワイルダム パスハンター純正ママ。前変速機がサンツアーarxで後変速機はMTB向けの変速機としては最初期のものとして知られるサンツアーマウンテック。クランクはスギノPX、チェンリングは48 × 34。


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担ぎを考慮してフレームポンプはシートステーに取り付け出来る仕様。対応ポンプ長は14インチ?あまりないサイズらしく、かなり探した。右シートステー内側についたダボはリフレクター取り付け用で、その下には輪行用のチェンフックもある。


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ブレーキレバーはエアロレバーを使ひたかつたので、シマノBL-R400にブレーキ本体は対応したシマノBR-R560。ショートアーチだとアーチ長が約10mm足りなかつたので、オフセットブレーキシューを使用して解決。

パスハンターといへばセンタープルだつたりカンティだつたりが当時はよくみられたらしいが、ワイルダム パスハンターは枕頭式のサイドプルブレーキ対応フレームなので、ここは当時ものに拘らず制動性を重視。


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サドルはベロのリーガル風にシートポストはサカエのスライドピラー。シートクイックはサンツアー。


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ボトルケージはダボスグラベルケージとJBケージ。レーサーボトルはポーラボトルのダボスコラボモデル、JBケージはジェットボイル(ジップ、フラッシュ、マイクロモの3種のみ)が入るサイズ。今回はマイクロモを入れてる。


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バイクパッキングに興味があつたのでオーストリッチのスマートバッグシリーズ3種(スマートイージーパック、スマートロングパック、スマートツインバッグ)を購入して取り付けられ……なかつた。


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スライドピラーだとサドルを後ろに目一杯下げてもシートポストが干渉してオーストリッチのスマートイージーパックが取り付けできない。


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やむなくシートポストを交換してバッグ類取り付け完了。

タイヤはグラベルキングSSチューブレスディ 700 x 35Cをチューブ入りで装備。昭和のパスハンターが令和のグラベルロード風に仕上がつた。

 

走行してみると軽めなギア比やタイヤの性能が良いのもあるが、フレームジオメトリが平地走行もこなしつつ登坂が楽しい自転車といつた辺りを狙つてるのを感じる。雪が降り積もるまでは積極的に走行してやりたい。