テレビ東京系列で放映されてるテレビドラマ「アオイホノオ」。同名の漫画が原作で、1980年代初頭の大阪芸術大学を舞台に、漫画家を目指す大学生の主人公と、彼を取り巻く80年代のオタク文化を描いた異色の作品です。
その第二話で矢野ケンタローといふ登場人物が出るのですが、彼の乗つてる自転車が真つ赤な軽快車。
多分当時一世を風靡したアニメ「機動戦士ガンダム」の登場人物シャア・アズナブル(劇中で白いスーツを着てる場面がある)をイメージした創作かと思はれますが、リムまで真つ赤にしてあつて、よくみるとタイヤドライブのダイナモライトや、ブレーキレバーがロッド式なので、当時の自転車か当時の部品で改造したものか……いづれにせよ相当に凝つてます。
因みに登場人物になつた矢野健太郎先生は
福田監督はギャグのために創作されたのでしょうが、あながち間違ってもいないのですよ。何度か自転車通学した事ありますから。自宅の合った高槻市から芸大のある南河内までw RT @only777days: 白のスーツに真っ赤な自転車の矢野先生…これは史実か? #アオイホノオ
— 矢野健太郎 (@yanoja) 2014年7月25日
もちろんママチャリでは無くツーリング用の「ランドナー」という車種です。色は残念ながら緑。3倍早くはありません。そして当然スーツでは乗りません。バッグに入れて大学に着いてから着替えましたw >RT(最近掘り出してリストア中の写真) http://t.co/WFI1nIiKwx
— 矢野健太郎 (@yanoja) 2014年7月25日
@yanoja こうなったらもうあのユーラシアを赤く塗るしか無いのだろうか…いやいや、普通に赤いママチャリ買い足せば良くね?ああでもママチャリでツーリングには行きたくない…赤いなんちゃってロードでも買う?それもやだ。俺はランドナーが好きなんだー!(面倒くさい奴)
— 矢野健太郎 (@yanoja) 2014年7月27日
と、ツイートされてをります。ランドナー乗りだつたんですねえ。
トップチューブの特徴的なロゴは確かにブリヂストン・ユーラシアです。さらに、よくみると、フロントライトとリアダイナモは取り外され、前フォークには傘たてらしきものと、サイクロコンピュータのセンサーらしきものがついてをり、ペタルにはプラスティック製のトウクリップ、他、ボトルケージと恐らく一般車用の後ろ荷台が追加されてあります。サドルも交換されてるみたい。
年代はシートチューブの特徴的なCrMoロゴから76年か77年製と判別できます(78年からデザインが変はる)。76年はフロントハブがウィングナット締めで、77年は袋ナット締めであること、バーテープが緑でブレーキアウターも緑である写真から判断するに77年型の可能性が高さうです。
もしかしたら、ユーラシアがテレビに登場してたかも知れないのだなあと考へると一寸興奮。
※後に矢野健太郎先生のユーラシアをアオバ自転車店シリーズで著名な宮尾岳先生がレストア。詳細は“わが青春のユーラシア” ランドナー復活計画 - Togetterまとめ参照。