札幌自転車日記

札幌で(古い)自転車に乗る人の日記。

ブリヂストン・ワイルダム パッカー

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今月の増車、ブリヂストン・ワイルダム パッカー(WDK-530)。

ワイルダムはサイクルスポーツ誌とのコラボレーション企画から始まつたブリヂストンサイクルのブランドで、特に峠越えを主目的に据ゑたパスハンターが有名だが、パッカーはユーラシア スポルティーフと同じジオメトリを持つたフレームで快走ランドナーとでもいふべき物に仕上がつてる。

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Produced By Bridgestoneの文字。フレームジオメトリは当時のユーラシア スポルティーフと同一、上下菅クロモリ鋼トリプルバテッド、立菅はシングルバテッド。
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後変速機シマノライトアクション。少ない引き量で変速できる、が故に多い引き量での変速になれてると2段飛ばし変速をやりがち。初心者にはいいかもしれないが少し癖がある。歯数14-28t。

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シフトレバー直付台座なしのバンド締。これもシマノライトアクション。ブリヂストン銘の入つたレバーサックが付けてある。
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前変速機もシマノライトアクション、クランクはサカエCR、歯数50-45-32t。平地快走を主目的にしつつ登坂もこなせるギア比を目指したのだらうか。
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ブレーキレバーはダイアコンペの204QC、ハンドルとステムはマスプロ製入門車向けのサカエのカスタム(CT)。ハンドル周りはバーテープを含めフルオリジナルを保つてるのが驚き、よくあるベタつきもないことから倉庫か車庫等への屋内保管をしてたのだらう。
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前ブレーキダイアコンペのDC960?両太鼓なカンティブレーキ。
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後ブレーキはダイアコンペのDC981片太鼓なカンティブレーキ。
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ホイールはハブがシマノの前ラージフランジ後スモールフランジで茶褐色アルマイトリム700C、タイヤは旧パセラ700x32c。オリジナルは確か三ツ星かどこかのケブラービードの700x32cだつた筈。
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ワイルダムの一風変はつたヘッドバッヂ。これは同ブランドのサイクルバッグ類にも使はれてるが、パスハンターのヘッドバッヂはよくあるステッカーなのでこの車種特有のものである。

一応フレーム番号(G7XXXXX)から1987年製らしい事がわかつたが、1988年には総合カタログに載らなくなつてるので最終期の生産品となる様だ。

そろそろスポルティーフ系車種が欲しかつたので入手したが、残念ながら輪行用の専用泥除けの欠品や全体的に軽度の錆がある等問題がある。ワイヤー類や消耗品の交換と各部のグリスアップを行つた後、泥除け取付まで進めたい。

北海道スポーツサイクルフェスティバル2016

北海道スポーツサイクルフェスティバル

各メーカー車の試乗が主体のイベント。毎年都合が悪くて行くことができてなかつたが、今回は暇が出来たので行つてみた。

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つどーむの周りに這ふ様に三角コーンで区切られたコースが設置され、さらにその周りに各社のブースがある。

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土曜日の終了直前にはポツポツ小雨も降つたりしたが、概ね風は強いものの晴天。

今回は

  • アラヤ・ツーリスト
  • ヨネックス
  • ダブル
  • ストリングバイ
  • パナソニッククロモリロード

上記5車種に試乗した、以下感想。

アラヤ・ツーリストは乗り心地が抜群に良く、試乗した中で一番長く乗つてゐた。同社のフェデラルを所有して普段使ひしてるが、プレーン菅と違ひダブルバテッド菅を採用してる為かクロモリのしなやかさみたいなものが感じられる。変速機はフェデラルの前後アルタスと違ひ前後クラリスでシフターは同じシマノのSL-R400。フェデラルのアルタスはガチンガチンと抵抗のある変速をするが、ツーリストのガチャンガチャンとアルタスよりも少し抵抗が軽い感じ。今から新車を買ふなら現実的にも手が届くギリギリの値段なツーリストを検討したい。今回アラヤ自体ではなく扱ひのある地元自転車問屋の和田商会が出店してをり、他にラレーやメリダの試乗車もあつた。

 

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ヨネックスの試乗車はCARBONEXHRを選んだ。フレームがカーボン製なので当然ながら車重はかなり軽い。変速やホイール周りが全てシマノの最高級部品であるデュラエース組まれてゐる。硬めのフレームといふ事だつたが、ガチガチに硬い訳ではなく、漕いだ力を増してくれる反発するバネ的なものを備へた適度な硬さを感じた。

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サドル下のシートステーの付け根部分を薄く作つた分剛性を高めるためにチタン合金のゴムメタルを入れてるさうだ。

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チェンステーのつぶしが特徴的。ケーブル周りの内蔵工作も多用されてる。

 

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ダブルは26HE、27.5、29とタイヤサイズの異なる試乗車が3種用意されてゐた、今回は27.5に試乗。予想通り漕ぎ出しはほんの少し重いが、速度が出るとそこまででもない……意外とファットバイクに似た乗り心地。坂道等で二輪駆動の真価が発揮されるとのことだが、試乗コースに坂道はないので残念ながら試すことができなかつた。ヘッドチューブのすぐ近くでチェンが音を鳴らして動いてるのが違和感といふか変な感じだ。

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一般的な自転車と異なりリアホイールの左側にさらに歯がありそこが前輪の駆動部に繋がつてゐる。

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前輪駆動部は既存の歯を組み合はせながらもかなり複雑な機構になつてる。二人乗り自転車であるタンデムなんかにも似た機構がある。

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チェンも特別なものではなくごく一般的なKMCのチェンが使はれてるが、チェンの数が多いので消耗の際の交換が大変さうだ。過去に出た二輪駆動自転車でもあつたがベルト駆動にするのもありかもしれない。

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今のところMTB型のみの販売となつてる。以前は札幌にショールームがあり、直接購入と試乗が可能だつたが、現在はない。札幌だとサイクルファクトリーサイクルプラザでの購入が可能な様だ。

 

 

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紐駆動で奇抜なストリングバイククロスバイク型に試乗した。試乗の際に注意としてクランクのから漕ぎ(逆回転)が出来ないといはれて、実際に乗つてみたが、固定ギア自転車のブレーキにもなる逆回転とも違ひ、単純に逆方向には回せなかつただけであつた。わかつて乗ればなんでもないが、わからずに乗ると確かに危ないかも知れない。乗り心地はこぐと足が後から前に戻る時に押してくれる様な作用が働いてこぎが軽く、楕円ギアの自転車に似てる感じだ。激しく立ち漕ぎする乗り方だと違和感を感じて相性が悪いのではないかと思つたが、スタッフの人と話すとその通りでどちらかと言へば街乗り用途で売つていきたいのだとか。

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変速はグリップシフト。

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クランクに繋がつた三角の部品の切つ掛け付いたコマがを上下に動くことで紐の張り具合が調整されて変速となる。一応変速はインデックス(段階)付きだつたが、フリクションとインデックスの中間であるサンツアーのライトインデックス機構に似て抵抗が少なく変速がし易い。

 

パナソニックはチタンフレームの自転車を多く持つてきてゐたが、敢へてクロモリのORC19(105組)に試乗した。クロモリと言つてもニッケルクロモリが採用されてフォークはカーボン、その乗り心地は普段乗つてる硬いアトランティス ロードレーサーと比べると意外に柔らかい印象があつたが、フレームの作用の他にWOタイヤが使はれてるのが大きい気がする。折角だからチタンにも乗つておけば良かつたのだが、終了まで時間もなかつたのでこれで試乗終了。

 

 

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以前は札幌に本社があつた自転車問屋の武田産業がドッペルギャンガーの試乗車を用意してた。

f:id:santarou98:20160530185739j:plainボテッキアのブースでは今夏発売予定のコロンバススピリットの展示有り。

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サンプル品との事で実売型とは微妙に仕様が異なるらしいがイタリア製。

他にジロのブースでヘルメットやグローブの格安販売を行つてゐたが手持ちがないので眺めるだけだつたのが残念。来年は何か買ひたい。

小林峠登ル

https://www.instagram.com/p/BF2zcw2EOhR/

ランドナーでパスハンティング

唐突な思ひ附きでユーラシア号に乗つて、峠越え。

真駒内公園から道道82号線を西へ行き、小林峠を越えて五天山公園へ抜ける経路を走つた。手稲山と合はせて札幌市内の自転車登坂でも有名所(らしい)だけあつて、他にも自転車で登坂してる人達があつた。

小林峠の麓には峠の名前の由来になつたといふ小林さんの子孫が住んでをり、家の庭に先祖が小林峠の由来となつた旨が彫られた石碑が建つてをるのが道路からでも見えた。どうも地元の有力者であつたといふのがあるらしい。

峠それ自体は以前登坂を試みた手稲山と比べると、より楽で傾斜の緩い道といへるが、自転車登坂の練習する人達が来るだけあつて、一般的な緩い登り坂よりも厳しい道である。インナーローでゆつくり登坂する積もりが、前変速機の不調で想定外のアウターローでの登坂となつたが、なんとか地面に足を付かずに登りきる事が出来た。

登坂にかかつた時間を計測し忘れたので、次回は前変速機を直して最戦したい。

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なんとなくアイスクリームが食べたくなり、滝野へ。

三十度近い夏日で日曜日な事もあつて、道中にあるアイスクリーム屋は外まで行列でパフェは完売。食べるのを諦めひたすら走る。

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モアイ像やストーンヘンジのお陰で観光名所と化した真駒内滝野霊園。同じく自転車に乗つてやつてきて休憩してる人や内地からの旅行者が見受けられた。

このギア比だと坂道がキツいだらうと覚悟してゐたが、意外にそれ程でもなく坂道を行き、平地では前52tを踏み倒して速度を出して走る。前後共に履いてるのは安物チューブラータイヤだが、まだパンクなし。

今回の行程は40Km弱。次はもう少し遠くへ行きたい。

ブリヂストン・トラベゾーン ツーリング

今月の新車。

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フレームと泥除けのみ。ホイールは700Cを仮組。

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ブリヂストンサイクルのトラベゾーン ツーリング(TT-520)1990年型。650Aタイヤ向けのフレーム。やはりブリヂストンでまたランドナー系の増車。

トラベゾーンといへば何故か折り畳み自転車のグランテック系ばかりが有名になつてしまつたが、元々は1989年のブランド再編時にツーリング系の車種のブランドに冠された名前である。

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ロードマンは前三角のみクロモリだが、トラベゾーン ツーリングはトリプルバテッド菅のフレームにフォークもクロモリのフルクロモリ。

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ポンプペグ、Wレバー台座直付、ダイナモコード内蔵、チェンフック、ダイナモ台座直付等の各種フレーム工作仕込まれてある。

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シートポストはなぜか直径27.0と今では主に競輪用のサイズで、恐らく市販されてない六角ナット埋込み型シートピンは欠品。

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一番困るのが取付金具が欠品した泥除け。旧来の型であるユーラシアの初代型1976年と翌年の1977年型では今でも流通する本所の分割泥除け金具がそのまま使はれてるが、1978年型からは独自の取付金具を使用してをり、トラベゾーン ツーリングでも1999年の販売終了まで継承されて使はれてゐたのだ。第16章:マッドガード(その2) : 四国讃岐の片隅でにこの取付金具の情報がある。

一応グランボアで作られてるランドナーの泥除け取付金具がこのユーラシアとトラベゾーンで使はれた金具のコピー品なのだが、単品販売されてないので入手困難。

この泥除けを使はないで別の泥除けを使ふ手もあるが、余計にお金をかけたくないのでなるべく流用する積もり。

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泥除け幅が50mmと意外に広く、650x40B位までのタイヤなら入るかも知れない。

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備忘に泥除けの形状。内側に張り付いてる針金みたいなものは泥除け内部にダイナモコードを這はせる為のもの。

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輪行ヘッドと前アウター受けは付属してた。

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650Aのフレームだが案外700Cも付きさうではある、しかしここは別のホイールを用意して履かせる積もり。

そんなこんなでとりあへず組付部品集め中。

新千歳空港へ試走

roadman.hatenablog.com

台湾ブロンプトン用ゐた輪行旅行を今年も行ふ。

昨年はタイヤの耐久性が不安だつたので、新千歳空港までの自走は諦めたが、今年はタイヤ交換したので新千歳空港まで自走してからの飛行機輪行に挑戦する。

事前調査無しに新千歳空港へ行くのは不安なので、経路の確認とタイヤ交換後の試走を兼ねて新千歳空港まで走行した。

経路は国道36号線を南下するだけで、中央区からは約3時間と行つたところ。特に迷ふ経路ではないが、新千歳空港への進入が分かりにくいので備忘に写真を撮つた。

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JR南千歳駅の横、青い看板にある様に車道を右へ行けば新千歳空港へ入れるのだが、交通量が多く路側帯も狭いので別の道を行く。

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JR南千歳駅への連絡通路を渡つた先から新千歳空港への別の道に行ける、が、連絡通路出入り口にドアがあり一々開け閉めが必要で、自転車を持ち歩いて行くのは少々面倒。

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なのでJR南千歳駅より前の千歳空港ノースパーキング横にあるT字路で横断歩道を渡つて向ひ側の歩道へ先に行く方が良い。

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JR南千歳駅向ひ側の歩道。

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先に見える坂道を行く。

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真つ直ぐ進んで行き、上に国道337号線が交差してる下り坂で降り、坂の横の歩道を北へ少し戻る。

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すると看板が見えて新千歳空港まで続く歩道があるので進む。

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歩道の横には防衛省により有刺鉄線が張り巡らされてる。

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進むと新千歳空港の看板あり。

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さらに先を進むと隊道がある。出口までは短いが中は暗く、歩行者と擦れ違ふ可能性もあるので、なるべくライトを点けて行きたい。

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出口。

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隊道を出て歩道を道なりに進むと国内線ターミナルに着く。

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国内線ターミナル手前にはサイクルステーションなるサドル引つ掛け式サイクルスタンドがあり、空気入れの貸出も行はれてる。

 

台湾ブロンプトンのタイヤ交換後の走行感は全般的に軽快になり、ハンドリングのクイックさが増した感じである。

小径車なので元々ハンドリングがクイックではあつたが、タイヤが細くなつた所為か久々に小径車に乗つた所為か、以前よりもクイックに、また、タイヤが細くチューブが高圧になつた所為か以前よりも明らかに転がりが良く、全体重量が軽く感じる。

ただ、市街地を走行する分には不足を感じなかつた内装三段変速が、今回の様な緩やかな上り坂や下り坂が続く田舎道だと軽いギア重いギア共に足りず、思ふ様に速度が出せなかつた。今後遠乗りするなら更なる多段ギア化か身体能力向上が必須だらう。